ヤマジノホトトギスユリ科ホトトギス属 白花
果実・種子
(2018年7月撮影)
草むらの中に咲いていたヤマジノホトトギス、毎年見ていた場所が開花直前に草刈りされたのでこちらで撮ってみました
まずは普通に撮影、この時は気が付かなかったのですが後で写真を見てみると左手前や背後の花がちょっと変です
普通は雌しべと雄しべがほぼ同じ高さで花柱は見えていないのですがこれは花柱が見えています、雄しべが短いのか雌しべが長いのか。下にある距もすっかり虫に食われている、蜜泥棒の仕業か
こちらは雌しべが離れています、一般的に花は雄しべが落ちることはあっても雌しべは残ることが多いのでどうしたんでしょう、自切したか虫に食われたか
これが正常な花、花被片は平開、紫色の斑紋がある、雄しべは基部が筒状になり斑紋はない
花糸基部に短毛が生えている、今回初めて気がついたけどどんな花にもある特徴でもなさそう
雌しべは柱頭が3裂、更に先端が2裂、こちらにも紫色の斑紋がある。雄しべは6本で柱頭の下側に3本、間に3本づつある
柱頭には腺状の突起がある、まるで蟹挟だ
花被片裏側に毛が密生、腺毛も混じっているようです
こちらは花被片や雄しべが落ちて雌しべが顕になっている、下から子房、花柱、柱頭、子房は3陵になっている
腺状突起のある柱頭を再度ドアップ
今年は何かと中途半端な白花に出会いますがここでも出会いました、花被片に基部を除いて殆ど斑紋がありません、白いのをシロバナヤマジノホトトギスと言うそうですがこれはちょっと中途半端
柱頭の斑紋も少ないようです。一週間後もう一度来てみたら左側の蕾が咲いていてやはり同様の白花でした、来年はどうなるか要注目
卵状楕円形〜狭長楕円形で基部は茎を抱く、茎頂だけでなく葉腋に花を咲かせることもあります
(2017年6月撮影)
林道に咲いていたヤマジノホトトギス、この前に別の場所に行ったのですが綺麗さっぱり刈り取られていたのでガッカリしたけどこちらに咲いてくれていてホッ
夏から秋にかけての花ですが6月後半辺りから咲き始めます、既に花被片が落ちているのもありもう少し前に咲いていたようです
この仲間意外他にあまり見かけないような個性的な花、花被片は平開、中央に太く見えているのは花糸ですが普通斑紋はありません、斑紋があるのはヤマホトトギスですが県内には無いはず、花被片は反り返り散房花序をつけるそうです
斑紋があるのが柱頭で腺状突起がある、雄しべの葯は下向き
花被片の基部にある距も可愛い、猫の何に似ていると言えないこともない(笑)、花柄にも毛が生え腺毛も混じっているようです
(2016年9月撮影)
たくさん咲いていたヤマジノホトトギス、6月頃から咲き始めますがやはり本格的に咲くのは秋になってからですね
まとまって咲いているのであまりヤマジノホトトギスらしくないなと思ったら何本かの株がまとまって生えていました
花自体は特に変わりなし
花糸基部が合着して筒状になっていますが雄しべは雄しべ間違えることはないけど
雌しべの方はあまり雌しべらしくないですね。柱頭は3裂し更にその裂片先端が2裂します、斑紋があるのも雌しべらしくない
花被片基部に距が3つ、幅の大きい外花被片につきます
花被片と雄しべが押して細長い子房がむき出しになっているけどまだ花柱が残っている
白花(2019年9月撮影)
盛大に花を咲かせていたヤマジノホトトギス、この日は他でも見かけましたが一株に一つ二つ程度でした
しかもこれは白っぽい
花被片の斑紋が少なくこれでもかなり白っぽいのですが
その中に更に白っぽいのもありました
ほぼ白花
花被片の斑紋が基部以外は殆どありません
花糸に斑紋はないですが普通はある花柱の斑紋も全くありません
真横から
真上から、でもやはり斑紋があってこそのヤマジノホトトギスですね
果実・種子(2019年12月撮影)
すっかり果実になったヤマジノホトトギス、これは多分白花を撮ったのと同じ株
上部が3裂して開いています、風に吹かれて揺れることによって種子を散布
内部にはまだ種子がたくさんありました
一部飛び散っているようですがこれでほぼ全量、20個位入っているでしょうか
長さ2mm程、寸の短い楕円形、立体的な格子状の模様がある、横から撮ってないけど薄っぺら
果実・種子(2016年11月撮影)
9月21日撮影したのと同じ株、花を多く咲かせていた割には果実は少なかった
まだ青い果実、長さ2cmくらい。左上のは花柄が基部しか残っていませんが果実はならなかったのでしょうか
10日後もう一度来てみました、褐色に熟していたけど濡れているせいか上部は裂けていなかった
上から見ると3稜形と言うか正三角形、3室からなる果実
種子が透けて見えています
扁平な種子が整然と並んでいる

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