テイカカズラキョウチクトウ科テイカカズラ属 果実・種子
虫こぶ
(2016年6月撮影)
森の中で樹木に絡みついて上の方まで伸びているテイカカズラ、花を盛大に咲かせるので遠くから見て何の樹木の花だと思わず熱心に見ることがあリます。テイカカズラだと分かるとガッカリ
極普通に見られるので大抵はスルーの対象
ツル性だけどある程度は自力で支えられるようです。時には絡んでいて枝が折れたりして下の方にぶら下がってきているのもよく見かけます
花冠先端は5裂、裂片が捻れています
ここの花は何故か裂片が反り返っているのが多かった
葉は楕円形で全縁、表面に艶がある。ケテイカカズラと言うのがあるそうで葉裏の毛や花筒部分で見分けるそうです。こういう時に限って花筒部分は全然撮れてない
(2013年6月撮影)
多数の花を咲かせるテイカカズラ、ツル性だからとんでもないとこに出現したりして神出鬼没
羽根車を広げたような花も面白いけど蕾もまるでドリルのよう
中央から何か突き出ています。蕊でしょうか
別の花、形が違うけど雌しべのようだな。それにしても花は多いけど実は滅多に見かけない
果実・種子(2021年11月撮影)
滅多に果実をつけないテイカカズラ、ここだけで7,8個つけていました、それでも株全体で咲いた花の数からすれば随分少ない
赤褐色の細長い果実、必ず2個セットでなります
10日後もう一度来てみました、1枚目と同じ場所同じアングル、すっかり空っぽになっていました
莢が随分大きくなっているような気がする
捻れまくっています、マメ科ならねじれる力を利用して豆を飛ばすことがありますがこれはそういうことはなさそう
幸い種子がまだ残っているのがありました
マメ科は莢の両側に交互に豆が付いていることが多いですがこちらは片側だけについています
種髪のある種子、種髪の方が下向きになっています、この方が落ちる時種髪が空気抵抗で広がって飛びやすくなるんでしょうか、そうだとしたら素晴らしい工夫
長さ1.5cm程の細長い種子、表面に網目模様があります
でも反対側は凹んでいて意外と薄っぺら
キク科だと冠毛ですがこちらは種髪、元になる起源が違います。キク科の冠毛は棘があるのが多いですがこちらはそれはなく、そのせいか柔らかく絹のような光沢があります
種子(2018年12月撮影)
チヂミザサに引っかかっていた種子、種髪が長いから引っかかりやすいかな
種子の片側は比較的平滑ですが
反対側には溝があり全体が捻れているような感じ
種髪を正面から、キク科の冠毛に比べて本数が多く、長く柔らかそうな印象を受けます
別の場所でもチヂミザサに引っかかっていたのがありました、空中に浮かんでいるので指で摘む必要もなくモデルとしては最適
テイカカズラミサキフクレフシ(2018年11月撮影)
果実を見たテイカカズラに不思議な物がぶら下がっていました、普通ならこれを果実を思うところですがか本物の果実を見た後なのですぐ虫こぶだと分かりました
虫こぶの命名法則”植物の名前+虫えいのできた場所+虫えいの形+"フシ"からしてテイカカズラミフクレフシかなと思いましたがテイカカズラミサキフクレフシでした、ちょっと違った、テイカカズラミタマバエが寄生して出来ます
細長い1対の果実の先端が合着しています、それで実先か
寄生する側とされる側は1対1の関係があると思いますがテイカカズラの果実なんてそんなに多くはないだろうに探すのも大変だろうな
小さな穴が空いていてもう成虫が出てきたのでしょうか、カットしてみればよかった

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