シロダモクスノキ科シロダモ属 果実・種子
若葉
虫こぶ
(2010年11月撮影)
雌雄異株のシロダモ、雌株は前年の花の果実が今頃赤く熟するのでわかりやすい
本年枝の葉腋に花序を付ける、枝から直接出ているのもあります
花被片4枚、白い柱頭が目立ちます、花の中に黄色く見えているのは腺体で4個あります、雄花ほど開かないので内部は撮りにくい
溢れるほど蜜が出ています、赤く見えているのは仮雄しべでしょうか、退化した雄しべと言った方がわかりやすい
柱頭には細かな毛状突起が生えている
本年枝だけど花序を全く付けていないのもありました
こちらは雄株、高さ1.5mと随分背が低いけど花は多くつけていました
そろそろ終わりの頃でしょうか、茶色くなり始めていた、雌花も多くの花をつけますが雄花はもっと多く密集状態です
幸いまだ綺麗に咲いているのもありました
開いた花被片、長く突き出た雄しべ、黄色く見えているのが腺体で6個あります
雌しべもありますが機能せず結実しません、こっちは仮雌しべとは言わないな、雌しべがない雄花も多い
クスノキ科らしい雄しべの葯、まるで水中の幼魚の群れ
これは葉芽でしょうか、既に次シーズンの用意をしているようです
(2018年10月撮影)
割と普通に見られるシロダモ、花自体は地味ですが密集して咲くし寒くなってから咲く樹木の花は少ないので目立ちます
雌雄異株でこれは雄株、雄花はすごく密集している
花被片は4枚、雄しべは6本だがこれは7本のように見える、花被片に沿った4本と中央の3本と役割が違うんでしょうか、黄色い腺体も4個見えている
雄花ですが雌しべがあるのもあります、痕跡程度ではなく雌花のとそれ程違わないような、でも機能していないので結実はしません
葯は4室からなり、内側に2室、左右に2室ある、熟すると外の飛び出てくるのか葯が収まってきた窪みがある
葉は互生で長楕円形〜卵状長楕円形、3脈が目立ち艶がある
裏面はロウ質に覆われているそうで灰白色
直ぐ側に雌株があった、赤い果実がなっているのですぐわかります、でもこの果実は去年の花からなったもの、1年かけてゆっくり熟してきます
前のは花があまり咲いていなかったので別の場所で雌株を撮りました
雄株にくらべて花序の花数が少ない
それでも他と比べて雌花序は密集している方、果実の出来方からしてこれが全部果実にはならないだろうな
緑色の花柱、先端に白く扁平な柱頭、花柱に毛が生えている、雄しべもありますが葯がない仮雄しべで6本あります、子房の周りにあるのは腺体で先端部に毛が生えている、これを見ると雌しべが変化したもののように見えます
子房の周りを取り囲んだ4個の腺体
果実・種子(2017年12月撮影)
冬枯れのこの時期赤い果実が目立つシロダモ
真っ赤な果実、でもこれは前年の花によるもの、1年くらいかけてゆっくり熟してきます、花期も晩秋だから普通に熟したら鳥の少ない冬場になるだろうからそれを避けるのは分かるけど春や夏ではなく何故1年もかけて熟すんでしょうね
果肉は薄く殆ど種子で占められています、でも仮種皮で誤魔化すよりは良心的か(笑)
種子の大きさは1cm程、表面に細かな凹凸がある、突起部分は人間ならばおへそにあたる部分か
切断してみました、種皮は薄く栄養たっぷりの胚乳がつまっています、これを消化できれば貴重な栄養源になるでしょうが鳥では噛み砕くことは出来ないだろうな
若葉(2006年撮影)
林の中で木漏れ日にあたって輝いていました、どうやらシロダモの若葉のようです
金色に輝いているように見えるでしょうか
シロダモハコブシ(2016年10月撮影)
まるで病気になったようなシロダモの葉、シロダモタマバエが作った虫こぶのシロダモハコブシです
横から見ると結構突き出ています
裏側は褐色で半球形
切断してみたらまだ植物質の物がぎっしり、これが幼虫の餌になるんでしょうね。でもこの幼虫に卵を産み付けるシロダモタマバエコマユバチという蜂がいるそうです。シロダモタマバエだって植物の上前をはねているんですが更にその上を行くやつがいる、自然界は複雑怪奇

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