サイヨウシャジンキキョウ科ツリガネニンジン属 異型(8裂)
異型(12裂)
果実・種子
(2021年9月撮影)
花期が長く普通に見られるのでこれも滅多に撮らないサイヨウシャジン、異型花を除けば最後に撮ったのは8年前、初心者の頃はよく撮っていたんですけどね
淡青紫色の釣鐘型の花、雌しべが長く突き出ます、花冠の形は細めや太めなど色々あります
花冠先端が浅く裂け外側に反り返る
内部に雄しべが見えています、特に毛は生えてないようだ
これは柱頭が開いていない雄性期の花、キキョウ科は雌性期になると雄しべが花柱から離れることが多いですが前の写真で分かるようにこれはあまり離れないようです
柱頭は3裂、花柱に付いているのは花粉でしょうか
柱頭が4裂のも有りました、実は真っ先に撮ったのがこれ、例外に一番に当たってしまった(笑)
柱頭ドアップ、細かな凹凸があるようです、ここにも毛のようなものが
花冠カットしてみました、長い雌しべと半分くらいの雄しべ
細長い葯に細い花糸、花糸基部を撮り忘れた
花柱に下向きの毛が生えています、花粉をつけやすくしているのか昆虫の足がかりか
萼片は線形で細長い、後方のは既に子房が膨らみ始めている
4輪生する葉、サイヨウは細葉でしょうがちっとも細くない
(2008年9月撮影)
この時期を代表するサイヨウシャジン、多く咲いていました
でも実はツリガネニンジンかと思って撮っていた。「たこさんの秋吉台日記」や「秋吉台の植物」などを見ると載ってなくてここには咲いてないようです
そう思ってみると花の先が広がってないし雌しべもかなり突き出ている。サイヨウシャジンもツリガネニンジンも変異が大きくてほんと迷ってしまう
雌しべは突き出ているけど雄しべは花の奥の方、自家受粉を避ける工夫でしょうか
自然のハンドベル、鈴虫でも鳴けばそれは至上の音楽
葉っぱも変異が大きくてこの日見たのも非常に細いのから幅広いのと色々
白花もありました。花弁は白でも雌しべは紫色
内側を見ると花弁もちょっぴり紫色を残している
異型(8裂)(2020年11月撮影)
サイヨウシャジンは花期は長いし数も多いのでほぼスルー、でもこれはちょっと違っているように見えました
普通5裂する花冠が8裂しています
3裂する柱頭も4裂しています
柱頭ドアップ、細かな毛が生えているようです
5本の雄しべもこれは8本ある。
花柱は1本のよう、以前見たことのある12裂した花冠では2本の花柱が合着しているように見えました
これは同じ株の下の方に咲いていた普通の花、花冠は5裂で柱頭3裂
異型(12裂)(2017年9月撮影)
サイヨウシャジンは数は多いし花期は長いしでほぼスルー、そんな中で毛色の変わったのを見つけました、右のがそれで左にはまだ蕾ですが正常のがあります
大きさは一番大きい程度、でも花冠先端の裂け方が明らかに違う
普通花冠先端は5裂偶に6裂しますがこれは12裂しています
子房も大きく稜も多分倍ある、雄しべは普通5本だが多分倍ある
花柱も2本が合着しているように見えます、2つの花が何らかの原因で合わさったのでしょうか
下のが普通の花、大きさは変わりませんが随分イメージが違います
果実・種子(2017年11月撮影)
サイヨウシャジンはたくさん咲いているのに果実は一度も見てないのに気がついたのでこの日はちょっと注意していました、例によって後ピンになっている
超地味な果実、これじゃ注意して見てないと通り過ぎるかも
長い花柄を伸ばしてぶら下げるように果実をつける、大きさ1cm弱
果実基部の果皮が捲れて種子がこぼれ出る、下側にまだ萼片が残っているがその下の穴は塞がっているんでしょうね
枯葉の上にばら撒いてみました、小さな種子が沢山入っている
大きさ1.5mm程、まるで玄米のようだ
種子片側に極狭意欲があり表面は微細な凹凸がある、やはり小さな種子の場合はまとめて取った方がどれかにピントがあっていい、裏目に出ることもありますが

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