キバナアキギリシソ科アキギリ属 果実・種子
(2020年9月撮影)
湿っぽい林縁に咲いていたキバナアキギリ
この日咲いていたのは一つと今にも咲きそうな一つだけ
淡い黄色、上唇は長く下唇は3裂、花の奥に赤く見えているのは仮雄しべ
下唇裂け目の付け根に赤い斑紋がある、大きいのや全く無いのもあります
変わった形の仮雄しべ、中央に真っすぐ伸びているのは花柱でしょうか
こんなに目立った花柱は初めて見たような
本来なら上唇先端から柱頭が出ているんですけどね
一週間後もう一度来てみました、同じ株です。右が前に咲いていた花で左が蕾だった花だと思ったのですが蕾の様子をよく見てみると前の花は既に散っていて蕾も見えていなかったのが咲いたようです、一つの花の寿命は結構短そう、最大でも一週間程度でしょうか
この花も上唇がだいぶ開いて雄しべが出ています
これは上唇が開いていない花、蕊がピッタリ収まってます。雄しべは上唇先端から出ておらず仮雄しべより随分長い
左に見えているのが花糸の下部、その先でT字状になり下側に短い仮雄しべ、上側が長い雄しべになります。昆虫が奥に入る際ここを押すと上の雄しべが下がって花粉をふりかけます
雄しべの片割れが出ていました、葯が結構長い、もう一つの葯も上唇の中に透けて見えています
まだ蕾が多くこれからどんどん咲いていく、花軸や萼筒に毛が多い
(2018年9月撮影)
湿っぽい林縁に咲いているキバナアキギリ、秋吉台では3ヶ所で確認していますがここが一番早く咲くので大抵ここで撮っています
穂状に花をつける、萼筒先端が上下に2裂して黄色い唇形花を出す
上唇に沿って2本の雄しべと1本の雌しべが突き出る。葯は細長く花粉が出ている
柱頭は2裂、でも裂けた先の長さが同じでなく片方がないのもあるので進化的には一つになっていくのかな
上から見た蕊が突き出る様子
正面から見るとまるで別人じゃなくて別花、長い葯はお目々のようで下の仮雄しべは口紅をした唇か
左右に見えているのが花糸で先端から上下に伸びて上側のは葯が機能した完全雄しべ、下側のは装飾化した仮雄しべ、イヌコウジュの雄しべで葯が離れていますがそれが極端に離れ片方の葯が装飾化したものみたいです
T字の縦棒部分が花糸ですが横棒部分はなんと呼ぶんでしょう、葯隔になるのかな
花糸と葯隔?の接続部分はゆるく付いていて自由度が大きそうです。訪問昆虫が仮雄しべを押して中に入るとテコの原理で雄しべが下がってきて花粉をふりかけま
基部が張り出した鉾型の葉、特徴があるので花が咲いてなくても分かりやすい
(2018年9月撮影)
4日後もう一度来てみたら更に多くの花が咲いていました
この花序の花は下唇に赤い斑紋があります
果実(2015年11月撮影)
キバナアキギリは今まで秋吉台では2ヶ所で確認していますがここは更に別の場所、勿論花はすっかり終わっています
長毛のはえた大きな萼片が残っている、下に見えているのは苞葉。果実が熟すと萼片も黒くなるそうですがこの時はそのようなのは見かけなかった
萼の奥に果実が見えています。上側の萼片は袋状になっているようにも見える
4分果であることは分かりますがこのままでは詳細は写せない
上側の萼片を取り除いてみました。萼の大きさに比べて果実は随分小さい
これは種子ではなく果実、やや色が薄くまだ十分熟してないのかもしれません

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