イヌセンブリリンドウ科センブリ属 果実・種子
草紅葉
(2018年9月撮影)
秋吉台で確認しているイヌセンブリは2ヶ所だけ、今年はどちらも生えているのが少なかった。ここは別の場所、花は咲いていなかったけどこれを見てイヌセンブリだろうなと直感
(2018年10月撮影)
5日後もう一度来てみたら無事咲いていました、やはりイヌセンブリでした。イヌと名がつく野草は劣ると言う意味でつけられることが多いですがこれもセンブリに比べて苦味がなく役にたたないということから名付けられました。でも全国的に少なく絶滅危惧種になっていることも多くコアな野草ファンにとっては憧れとなっています
花弁に紫色の筋が入る、花弁基部に長い毛が密生しているのが特徴、センブリにも生えますがこちらの方が長く多い
2裂した柱頭が唇のよう、どちらかと言うとたらこ唇ヾ(^^;)
(2018年10月撮影)
前回は花があまり咲いていなかったのでもう一度来てみたらたくさん咲いていた。この日他の2ヶ所はまだだった
やはり日向で撮ると鮮明に撮れます、センブリの仲間は花弁の数が変化しやすくこれも探してみたが5枚以外のはなかった
たらこ唇拡大(笑)、初めは閉じていて後から開いてきます、でも周りの雄しべもまだ花粉を出していて特に雄性先熟ということもないのかな
センブリやムラサキセンブリにも蜜腺溝がありますがこちらも基部に2個ある、でも毛が邪魔をしてよく見えません、緑色の披針形のがそうかな
萼片は花冠と同長かやや短い
葉腋から茎が分岐しますがここのは随分枝分かれしていた
盛んに枝分かれしているので1本が何本もあるように見えます
葉は対生で長楕円状倒披針形〜倒卵形、他のと比べてやや幅広い
密集状態のもありました、こんなのも初めて見ました
これも盛んに枝分かれしているのでジャングル状態
花が一斉に咲けばさぞかし見事でしょうね
果実・種子(2018年12月撮影)
これも花を撮った場所のイヌセンブリ、ここは他のセンブリが咲くことはないので紛れることはない、でも株が多くあった割には果実は少なかった、もう倒れていたのかな
萎れた花被片に包まれた果実も他と変わりないが果実がだいぶ白っぽい、萼片が見当たりませんが花被片と癒着しているんでしょうか
露出した果実が2裂している、これ以上は裂けないようだ、柱頭の痕も残っている、中央やや右側、あまり皺がない部分が萼片のようです
果実を割いていみると種子が入っていました、少しこぼれたけど少ない、もう大分ばら撒いたようです
例によって葉の上にばらまきました
大きさは1mm以下、表面に細かな凹凸があるのも他のセンブリ属と変わりなし
稜があるように見えるのもありました
果実・種子(2016年11月撮影)
超地味なイヌセンブリの果実、腐っているんじゃないかと思った程
果実期にも萼片、花弁、蜜線に生える長毛が宿存するそうですが萼片、花弁は残っているが長毛はなさそう
果実が2裂して種子を散布します
枯葉の上にばら撒いてみました、かるく100個以上はありそう
小さな楕円形の種子、大きさは0.5mmくらい
網目状になった微細な突起があります
別の年に別の場所で撮った種子
やはり筋状に微突起が並んでいます
紅葉(2023年10月撮影)
あまり赤くないですが多分イヌセンブリの紅葉
今年は小さな株ばかりだったけどこんなに背の高いのもあったんだ、と言っても30cmくらい
だいぶ黒っぽいが僅かに赤みもさしている

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