イヌコウジュシソ科イヌコウジュ属 果実・種子
草紅葉
(2019年9月撮影)
林道に生えていたイヌコウジュ、この時期あちこちで見かけます
ピントがあってませんがこれで高さ4,50cm、林道とは言え車はまず通らない、でも轍部分は地面が固くなっているせいか中央部分や両側に生えています
花序下に広卵形の葉、まずこれでヒメジソと区別します
茎葉とはハッキリ違う形、ヒメジソはこれがありません
長い穂状花序、下から咲き上がっていくがだんだん伸びていくようで終わりの頃には上の方だけ花をつけているのもよく見かけます
花の大きさは3mm程度、雄しべは4本だが上唇側のが目立ちます、花柱ははっきりしない、下唇奥に毛が密生している
下から見ると花糸にT字状に葯が付いているのが分かります、葯は2室だが完全に分離
花序軸や萼片に毛が密生、ヒメジソは毛が少ない、花柄基部から苞が出ている
萼筒上唇は3裂して先が尖る、ヒメジソはあまり尖らない、花筒にも毛が生えている
葉は対生し卵状披針形または長楕円形、鋸歯は6−13対で浅い、これは8対かな、ヒメジソは4−6対
葉の裏に腺点が密生、ヒメジソはこれよりは疎らだそうです
(2018年9月撮影)
キツネノマゴに囲まれて咲いていたイヌコウジュ、秋吉台ではヒメジソより少ない感じ
花序下に広卵形の広い葉があるのがヒメジソとの一番の違い、専らこれで区別しています、これなら立ったままでも区別できるしね
長い総状花序、これはかなり赤っぽいですが白っぽい花もあります。雄しべの葯がまるで笑っている顔みたい
花自体はヒメジソとよく似ています。上唇に沿って2本の完全雄しべ、下唇左右に葯のない仮雄しべ、奥に毛が生えているのも似ている
花糸と2室の葯がT字状になっている、その間に2裂した柱頭が見えている
上側の萼裂片が3枚ともほぼ同じ形で先端が尖る、丸まっているヒメジソとの違い。萼片に白い粒々が見えているのが腺点
花軸が有毛なのもヒメジソとの違い。萼片や花冠にも毛が生えている。他の花でも見た限りでは柱頭は花冠から出ていなかった
卵状披針形〜長楕円形の葉、花序下の葉とは随分違う。鋸歯の数は6−13対、これは8対程度かな。ヒメジソは4−6対で少ないがこの違いはそれ程明瞭ではない
果実(2020年11月撮影)
果実期になったイヌコウジュ
花の奥に黒い果実が見えています、シソ科なのでこれは種子ではなく果実
花筒内部の毛、入ってくる昆虫を選別しているかと思っていましたが果実がすぐには出てこないような役割もあるかも
葉の上にばらまいてみました、一つの花に4分果がありますがもうまとめてばらまきます
シソ科なのでこれは種子ではなく果実、大きさ1.5mm程、網目状の細かな凹凸があります
こういう時に限ってよく撮れている
あまり凹凸のないのもありました
(2019年10月撮影)
果実期のイヌコウジュ、果実が稲穂のように見えています、殆ど萼筒ですが
茎が随分赤いですが必ずしも特徴ではなさそう
内部の種子は殆どばらまかれて空っぽ、萼片先端が尖っている様子がよくわかります、花の時期は写しにくい、ヒメジソは上部萼片中央裂片があまり尖らない
まだ黒い種子が残っているのもありました、シソ科なのでこれは種子ではなく果実
小さいのでまとめて手の中でスリスリしてばらまいてみました、結果的にこれが失敗
てっきりこれが種子かと思ってこればかり撮っていました、調べてみたらこれは果実がついていた跡のようで4分果がついていたのが分かります
右側のが種子のようです、大きさ1mm強
草紅葉(2020年11月撮影)
赤くなっていたイヌコウジュ、今まで赤茶色になっているのは見ていますがこんなに赤いのは初めてかな
葉ではなく果実、正確には萼が赤くなっていますがこれも草紅葉でしょうか、背後のオレンジ色のはヌルデ
遠目にはそれ程でもなかったですが接近して写すと真っ赤っか
これ程綺麗だったとはね
この日は他で草紅葉を撮っていたからこれも序でに撮ってみたけど思わぬ儲けものでした、上萼片中央裂片が尖っているのでこれはヒメジソではありません
花の時には見えなかった萼筒の様子もよくわかります
白く光った粒々は腺点、これも花の時期はまずわかりません

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